アルバイトは5日目に入った。体力配分を間違えなければ最後までバテずに行けそうだ。今日はセクション変更を言い渡されたので、現場に行ってみたがこれはすごい。青いビニールが付いたエロ本から付録のDVDをひたすら外し続けるじいちゃんとおばちゃんとヤンキーガールとヤンキーボーイ達が整然と作業をしている。動揺する暇すらなく作業開始。何か最初はエロ本をつい読んでしまいたくなるのだが、運ばれてくる本の量が半端ではなくだんだん写真にも何の反応も示せなくなる。どんぐらいの量かというと、高さ1メートル30・縦横80センチメートルの立方体にありったけモーニングとかスピリッツくらいのサイズの本を詰め込んであるみたいな。冊数はいちいち数えて無いが、大体横に6冊で奥に4冊くらいで、縦に60冊くらいは詰め込まれてたと思われるので1300冊くらいはあっただろうか。いや、もっとかも。

作業手順は以下の通り。

  • 柵の付いた台車から本を金属製のテーブルの上に運ぶ。
  • 青いビニールをうまーく二つに手で裂き、開いた本から付録のDVDを剥がしてベルトコンベアーに放る。
  • 最後に本を巨大な金属製の籠に放り投げる。放り投げる際には誤ってDVDを外し忘れていないか確かめるために、手で本を折りまげて確認する。
  • 以下繰り返し。

作業自体は単純だが、体力を消耗せずにかつ素早くやるのはやはり難儀。プラス、エロ本ってずっと見続けてるとすげー目がチカチカするの。原色使いばっかりだから。色んな意味で複雑であろう、おばちゃんとか女の子達はみんな慣れたもんで全然顔色一つ変えずに淡々と作業している姿にある種のたくましさを感じた。あと現場のリーダーっぽい人が昔の戦国武将みたいなクールなおじさんなのだけど、ありえないくらいにDVD剥がすのが早いのだ。隣の人と仕事のスケジュールの打ち合わせしながらもひたすら剥がし続けてる。やっぱり自分はヘンな雑念が混じってるせいか手がトロイ。それなりに追いついたけどそのおじさんのペースには到底おっつかない。立ちっぱなしってのもしんどすぎる。

今日はそれを大体9時間くらいやった。流石に現代思想に考えをめぐらす余裕は無かった。

「テヅカ・イズ・デッド」からラノベと関連しそうなところを探してみる

この前から改めて再読していたら色々気になったので抜書きしてみようかと。まぁ今日は抜書きだけに留めて、後で自分なりに個別に注とか現状認識くらいでも入れられたら良いなくらいで。

つまり、ガンガン系の作品群・雑誌群と、それ以外のマンガの間には「断絶」が存在しているといっていい。彼らはガンガン系の存在自体は知っている。知っているが、たとえば「近年のマンガ」という主題で語る際には話題の対象から外す。それも、無意識的に除外されているようだ。

(中略)

ガンガン系の作品群は、なるほどくだらない。絵も決まり切った絵柄ばかりである。ストーリーは薄っぺらで、人間は描かれていない。だが、そうした批判的言辞は、すべて「マンガ」の外から、「マンガ」に対してなされた紋切型の反復なのではないのか。
テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へより引用。以下断り無い限り本書より引用。

いがらしは、東のこうした論考の発表に五年先立ち、「物語」の終わりをいい、その後にくるものとして「データベース」という概念を提出した。東のモデルを参照しつついがらしの発言を見なおすと、「作品」を統御する超越的な一点として「物語の話者」をとらえることの限界が指し示されていることがわかる。

あーまだまだあるんだけどとりあえず疲れた。寝ます。