メモ。

少女漫画的日常 - 大塚英志の少女漫画史観

PINKのユミちゃんが売春をやっていたことについて、「80年代」という特別な時代に「内面をないことにして身体を記号化した」(「教養としての<まんが・アニメ>」P124)ことで売春をやっても傷つかないですんだ、という言い方も変だ。

波状言論S改―社会学・メタゲーム・自由で読んだだけで全ての資料に目を通したわけではないんだけど、傷ついていたかそうでないかという話は宮台真司大塚英二の間でも話にのぼっていたようで、宮台はその援助交際する少女が傷つくような内面をもっていないと主張し(後にそれは誤りだったとしている)、大塚は少女は傷つきながらあえてそうしていると言ってた。これは90年代の話だけど。

現実に存在している少女には傷つく内面があるのに、漫画に登場する少女は「身体を記号化」してるので傷つかないですむ?というのが良く分からなかった。多分、大塚の少女漫画論は読み手と語り手の関係が不可分なので端的に「漫画論」として読む事が出来無いので分かりづらいのだと思う。単なる漫画評論に記号なんていう言葉はいらない。