TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR

TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR

今は昔。何だか懐かしい・・・。

言うまでもありません、押井守監督の「パト2」のノベライズ。簡単なあらすじをまとめると・・・、2000年代の東京、ある日横浜ベイブリッジが何者かによって爆破される。その正体が明らかにならないまま、今度は東京上空で所属不明の戦闘機が現れる。スクランブル発進した航空自衛隊が撃墜する寸前で、所属不明機は姿を消す。爆破された橋は一つ、しかし、政治の混乱と、警察と自衛隊を巡る主導権争いが表面化するなかで、ついに政府は現在の警察力では「現状」に対処できないと判断、自衛隊の治安維持出動を発令。そんな中、特車二課の後藤喜一は独自の捜査に動く、といった感じ。これだけ見るとトム・クランシーの小説に出てきそうなシナリオですな。

で、実際小説そのものなのですが、押井さんが初めて書いた小説というだけあって中々ツライ出来です。もう出版者側も映画を見ていない人に向けて売ろうとはしていません。映像描写も映画を見た人ならああ、アレか、とヒザを打ちながら楽しめるのかもしれませんが、そうでなければ脚本を読んでいるような感覚になると思います。それくらい、映画に頼っている。押井さんが書いたモノなら何でも買う方、でもちょっと薦められないような・・。それならインタビューを買った方がと思うし、何よりパトレイバー2自体をもっと知りたいなら絵コンテを見たほうがよっぽど良い。Methods―押井守「パトレイバー2」演出ノート

と思ったけど野良犬の塒ではこんなまとめだった。

http://www.kyo-kan.net/oshii-ig/books/tokyowar.html

『小説家 押井守』のデビュー作となる作品だが、文章も比較的しっかりと書き込まれており、劇場版1作目の小説である『風速40メートル』(伊藤和典氏著)やその他のパトレイバーの小説作品よりもずっと読み応えがある。

他の作品と比較してって事なのだろうか?自分としてはBLOODのノベライズは結構好きなんですがこれは全然無理でした。ついでにwikiも調べてみると

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%9F%E5%8B%95%E8%AD%A6%E5%AF%9F%E3%83%91%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC

伊藤和典による劇場版ノベライズを含む1巻と、 TVシリーズの脚本を手がけた横手美智子による2〜5巻、 押井守による劇場版2のノベライズ「TOKYO WAR」(前後編)で構成される。 基本的に初期OVAシリーズに連なる構成となっているが、 それぞれのキャラクターを掘り下げるストーリーとなっており興味深い。 特に横手作品は篠原遊馬の家庭環境、熊耳武緒の香港時代、後藤喜一の過去など、その時点まで語られなかったそれぞれの過去を描いた秀逸な作品となっており、原案のゆうきまさみ氏をして「そうか、そういうことだったのかー」と言わしめたほどである。

横手美智子版が面白いという話。
追記9月4日。TOKYO WARは2時間くらいで読めてしまうと思います。映画を見た人なら頭にシーンが浮かぶと思うので。見てない方でもソレほど時間はかからずにいけると思われ。