下流時代に車メーカーがとるべき処方箋

selim2006-04-26

自分は車のデザインを眺めるのが大好きで何時間でも飽きないのだが、やっぱり外車のデザインは素晴らしい!(以前のエントリーと矛盾するようですが)、と思っちゃう。それにヨーロッパはMT文化が根付いていてエライなぁ(何がエライのだ)とも思うし、結局文化が違うんだんなぁ歴史が深いんだなぁと無根拠にありがたがっている。

少しひいて見ると、要は「欧米の歴史に連続感がエライ」というのが自分の「凄い」の基準なんだなと。

だがまぁ実際には、欧米の歴史の連続感がエライと言っても、向こうは世代に渡って車を乗るという慣習が根付くくらい車がデカイ買い物だって話かも。カーコンビニ倶楽部もないヨーロッパだと自分で板金塗装するしかないしさ。修理も自前で憶えちゃうからきっとアルファロメオが故障しても誰も怒らない気がする。

大体外車ってホント燃費どうなんだろう。本体価格もやたら高いしさ。日本車の方が良くない?プリウスとか。燃費も凄いイイ。頭文字Dでも「日本車に乗ってる人で運転上手い人の方がステキ!」みたいな話してなかったっけ?やっぱり無理して中古とかで外車買うより、新車で国産の方が良いよ。

…と思ったら最近は日本でも新車を買う余裕はだんだんなくなってるみたい。こんなニュースもあった。

日本自動車販売協会連合会が12日発表した05年度の中古車販売台数(軽自動車は除く)は、前年度比1.9%増の527万台となり、5年ぶりに前年実績を上回った。国産メーカー各社の新車販売は軽自動車を除いて伸び悩んでおり、今回の統計でも割安感のある中古車の好調ぶりが浮き彫りになった。
Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <中古車販売台数>5年ぶり前年実績上回る 05年度

養老孟司がどこかで書いていたけど、インターネットで情報化が進めば世の中が早く動くようになるかというとそれは違うという話があった。それは、情報のアーカイブ化が加速すれば、上の世代の意見も情報として残りやすくなるので、 世の中が素早く進まなくなるかもしれない、という仮定に基づいていた。

事実、今はネット黎明期からいる人の記事って凄く面白いけど、そういう議論がいつまでも影響力を保っていたら、議論のフレームワークが中々変化しない可能性ってあると思う。

それと関連付けたいわけじゃないけど、このまま下流社会が到来するようだと存外僕たちの趣味趣向も、80年代とか90年代のフレームワークから逃れられないかもね。車のデザイン性もそんな方向に流れていく可能性ありそうだなぁ。ネット、中古車は三浦展先生的には「下流」だろうし。

このままじゃあ新車で消費者を刺激しようにも「いや、オレ中古で80年代の名車買うからいいっす」ってことになりかねない。80年代が一時期盛り上がってたのは中古車業界の陰謀だったのかなぁと邪推したくなる。大丈夫かなぁ。

自動車業界はこれからどうなるんだろうねぇ。個人的には外車みたいなデザインの車を有名デザイナー(ジウジアーロでもピニンファリーナでも)にやらせて買いやすい値段で新車で出してください絶対買いますから、と思う。何せ外車のデザイン最高だしなぁ。

(邪推メソッド&速水健朗メソッドのサンプリング難しい。)