ラストイン2日前。9日間休み無しで本を扱ってきて気づいたが手の皮がところどころ裂けている事に気づく。昔戦争に行った人が陣地に帰還してから自分の腕がもげていたことを知った、という話を聞いた事があったが、そんなところだろうか。あまりに程度に差があり過ぎて最早別物か。そうだなまちがいない。もう少しでこの戦争も終わるんだ…ラノベもアニメもないこの戦争は…(と言いつつ時間の合間を縫ってアニメは見ていたりする「いえ!それらの機体には、日本の国旗がッ!」)。

昨日と同様にダンボールから本を出して機械の前に並べている。今日は現場の人に本を出すコツを教えて貰ったのでかなり素早くなった気がする。にしても明日にはいなくなる人間にもこうして丁寧にノウハウを教えてくれるなんて良い職場だよな。それにだんだんと一日のテンポがつくられてしまっていて、風呂とメシが普通に快感になりつつあるのはどうしたわけだ。引き篭もってると「頭かゆい⇒風呂」、「腹減った⇒何でも良いから胃に入れよう」だったのに。身体を酷使する事で即物的な身体感覚以上の何かを発見するという、この逆説的な真実。真っ当に生きてる感じがするんだ…こんな僕でも。

その他。

何か本を見続けていて思ったこと。全国から集まってくる本を眺めていると、本当に今の世の中色んな本が出ているんだなと。それと同時に途方も無く全国均一な価値観が流通していることも同時に考える。

コンビニ売りの場合は、とにかく三大少年誌+女性ファッション雑誌+ペーパーバック(?)の漫画+エロ本でほぼ内容が構成されてしまう。それが全国津々浦々どの箱を空けてみてもほぼ内容に異動無いのだ。例外的に東京ウォーカーや地方情報誌は地方ごとに違っていたりするがフォーマットはほぼ同じ。コンビニは全国にあるものだし、実際旅行してもそうだなーセブンあるなファミマあるなくらいは思うが、本当にコンビニってどこでも同じ情報を流通させているんだ…と実感したのはここでの仕事を通じてだと思う。理解力低いな、というツッコミは無しで。

逆に書店から返本されてくる本は多種多様。オタク系の書籍は横に置くとしても(オタク系の書籍は結構割合高いほうだった)、盆栽、日本画、ミニラジコンカー、などの専門雑誌、ゲイ/レズに特化したエロ本、アンプ専門雑誌、テクノ専門雑誌、エトセトラエトセトラ。上に挙げた雑誌はまだまぁ良く見るなといった感じで、他にももっとコアな雑誌もある。想像力に乏しいのでどのような人がそういう本を買うのかは分からないが、そうした視線から眺められたオレとは全く世界観を持つ人がいるのだな、くらいは分かったつもり。

盆栽という趣味から眺めた日本はどんな風景だろうか。わりにウラ哀しい雰囲気だが。盆栽が生活の中心になっている毎日、ラジコンが生活の一部になっている日常、サバゲの作戦を練りながら通う学校/会社/バイト先。ノーボンサイ・ノーライフとか老人が叫んでたらオレはその人を無条件に肯定してあげたくなるのだが。オレ的に恐怖なのはそこに自分の趣味がまるごと代入出来そうなことか。まぁいいや。

何かうまくまとめられないけどつかれたのでねる。もうすぐ終わる。