ゴールデンウィーク中日を挟んで2日目は相変わらず東京放浪。時間がありそうな人を捕まえて付き合わせる迷惑さ加減も相変わらず。こういうのが続くと都市の夢遊病患者かと思う。

今日ぶらぶらしたところ。

徒歩と地下鉄を駆使して回りきった。普段は一日池袋だけとか新宿とか多いので近年まれにみるアクティブ度だなぁ。

池袋

まずジュンク堂で待ち合わせて本とか物色。とりあえず読むものはあるので、ヴィム・ヴェンダース絡みで気になっていたダシール・ハメットの「血の収穫」を買う。東京創元社のやつ。その後、らき☆すたのOPのマキシが欲しいと言うので、まずとらのあなで予約出来るか確認するが、何か取りおき期間が3日くらいで予定あわなそうで、結局取りおき期間が一週間のアニメイトで予約した。個人的な感覚だけどアニメイトは高校生まで、と勝手にリミットを設定しているので、どうもいづらい。所謂乙女ロード界隈がプチ観光スポットしていて、アニメイトからK-BOOKSまで親子づれとか海外の人とかちらほら見かける。アニメイトでおばあちゃんが3人いるのに吹いた。

昼飯は池袋二郎が良かったんだけど(もう一月以上行ってない)、混みすぎだったので結局サンシャインにした。この陽気なのに、何故こんなに混んでいたのだろう。ちなみにサンシャインもかなり人が多かった。

白金台

池袋でアレゲな用件を処理した後、人ゴミに疲れたとぼやいたら一緒にいた人が東京都庭園美術館というスポットがあるつーので地下鉄を使って行った。確かに人が少ない。市ヶ谷で南北線に乗り換えた辺りからどんどん地下鉄の人口密度が少なくなっていって白金高輪を過ぎた辺りからどんどん人がまばらになった。東京でこういう場所は希少だなーと思った。世間的に港区がどういう位置づけなのか知らないけど、こういう土地に住むなら高い対価を払うのも仕方ないか。でも人間嫌いは金も無いのが大概なあり様なので、そこが難しい。

件の東京庭園美術館はもともと宮内庁管轄というやんごとなき場所だったらしいが現在は一般公開されている。ちょうど今日は「大正シック」http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/taisyo/index.htmlというイベントの期間中で、人ゴミを避けるという本分からは外れるけど面白そうだったので入館した。展示内容もさることながら、建物のスタイル(アールデコ様式との和洋折衷スタイル?)が独特でそこに目を奪われていた。

展示内容は大正時代の和製の絵画や着物、それに家具などなどだったが、総じて思うのはどの展示品も純粋にアーティスティックトというよりよりライトでポップな印象が強いということだろうか。例えば掛け軸に釣りをしている少年や、屏風に描かれた赤い着物の女性などは、応接のために技巧をこらしているというより、西洋美術の方法論を日本という枠(掛け軸や屏風はまさに枠そのものだ)に持ち込んでいるようで不思議だ。それは西洋絵画を無理やり日本の制度の中に持ち込んだ、という強引さともまたどこかが違う。まぁ絵心が無いので良く分ってないのだけど。それと着物にハート柄をあしらったもなどがあって、凄いなと。今でもこれはねーだろと思った。

それとやはり家のつくりが面白くて気になった。モザイクとか白黒のタイルとか敷き詰めてみたり、天井のシャンデリアを極限までシンプルにしてみたりと、ヘンだった。実際住んだらちょっと落ち着かないかもしれない。家をオーダーした人にそういう趣向があった、のだろうか。

その後、庭園とかをぶらぶらした。

目黒と恵比寿

んで、わざわざ白金まで来たので歩いて行ける距離に二郎があったので、夕飯を二郎にしようとごり押しして目黒まで歩いた。久々の二郎は美味かった。昼飯食ったので無理があったけど、たまにはこういう油ギトギトしたものを食べないとやっていけない。スープまでがぶのみ。今度行けるのはいつだろう。恵比寿は、単にもう交通機関乗るのがけだるいのでという理由で歩いただけ。ちらっとガーデンプレイスで飲もうかなと思ったけど金がないのでやめた。あと周囲の風景から浮きまくるのでそれもあってやめた。

新宿

飲む屋だったら新宿でいいんじゃね、ということで。もうお互い疲れきっていたので思考能力が低下していたのか、山手線の路線図を見た時に「あ、恵比寿から近い」というだけで決定。

ロフトプラスワンについては、そーいえばあったよなぁあとお酒出してくれたよなと思って行ってたらイベントやってたという事で、それが予定外だった。そもそもロフトプラスワンに入ったのも初めてだった。いや名前は良く聴いていたのだけど、何かこわい人がいっぱいいそうだし深夜イベントが多いと聴いていたのであんまり縁が無いかな…と。夜遅くまで出歩くのも苦手だし。ロフトプラスワンのスケジュールを後で、調べてみると毎日イベントやってるらしい。それとイベントによってお金も違う。
どちらも知りませんでした。

で、その日やっていたイベントというのが出版評論〜Live版「すべてのオタクは小説家になれる!〜ライトノベル編」という凄いヤツでしかも唐沢俊一が出てるというのでちょっとテンションが上がった。というより僕の場合、東浩紀萌えなので「な、なんだってー今この時期にエロゲ万歳主義者達以外からラノベ肯定論が出るとはー」みたいな驚きがあった。で、入ったんだけど既にイベントは始まっていてちょうどガンダムを原稿用紙換算で見るとこんな感じですよ、と会場のスクリーンでやっていたところだった。最初どんな意図でその映像を流しているのかさっぱり分からなかったので回りを見渡していたのだけど、あぁなるほどロフトプラスワンに来る人達ってこんな感じなのか…と感慨深かった。メモをまめにとったりじっと聞き入る態度は何か親近感があるようなないような。

それが終了した後に、白衣の女の人と唐沢俊一と黒いTシャツの人とサングラスの人が出てきてトーク開始。

トークの内容としてはタイトルどおりで、マンガを読むことが小説の近道…ということで良いのだろうか。というかまず出版記念イベントなのに本はかってねーし途中参加だったので前後の脈絡がよめないままだったので、僕が期待していた「マンガをどうラノベに持ち込むか」みたいな話はぜんぜん掴めなかった。パネリスト?の人達が語っていたのは、何か業界裏話っぽいのが多くて、それはそれで楽しめたけど、どうも違った気がする。

そんな場違いな聴衆の1人だったので、「エロゲー万歳主義以外の人々はどうラノベを評価しているか」みたいなトコをとっかかりに話を聴いていたのだけど、どうも輪郭が見えないの。皆さんの話が語っていたことは色々敬聴に値するんだけど(評論家は素人には分かりにくい事をみせるのが仕事、筒井康隆だってパクリなんだ!とか)、ラノベの外側からラノベの利点を語るんではなくて(他ジャンルとの比較とかではなく)ラノベはコレですよ、というオレイズムが見えなくてしっくりこなかった。特に気になったのは最近のラノベ界隈の話があんまり出てこなくて(ガンダムの原稿換算以降で、具体的に挙がった名前はゼロの使い魔くらい)、どうも綿谷りさとか金原ひとみについてエライカメラマンの人がどう言っていたいたとかそういう話がずらずら。まとめとしてはラノベそのものの話が聴けなくてそこが不満だったかなと。

唐沢俊一がそれこそ涼宮ハルヒとか狼の香辛料をどう読んでるかなんて、面白い燃料だと思うのだが、そこらへんが聞けなくて残念だった。まぁ終電が近くなければで聞きにいけたのかもしれない。

どーでも良い事としては今度朝日新聞唐沢俊一が動ポモ2の書評が載るらしいのだけど、一応褒めたらしい。会場でも東浩紀をけなしつつ、動ポモ2の結論自体はあんまり間違ってはいないとか言っててへーと思った。あとやっぱりオタ系イベントで思うのは「ブログに今日のイベント内容書かれちゃうから」というセリフが頻出すること。やっぱり見てるのかなブログとか。

そんなこんなで予定みっちりで楽しかった。