NHKにようこそ! 8 (角川コミックス・エース 98-12)

NHKにようこそ! 8 (角川コミックス・エース 98-12)

こっちは終わり。本気で脱ひきこもりかと思えば一気に反転する展開でひたすら走りぬけたこの本も最後の方はエース特有の病気に羅漢していき、娯楽としてもイマイチだった。残念。ひきこもりでも精神分析医でも無いので一通りの正論しか並べられないのだが、世の中に相対した際に如何に動機付けするのか?というのはあまりに遠大な問いであって、それが果たしてオチモノ的な、ああ女神さまっ!的なサムシングでやりすごせるのかというのは本書の原作を読んだ時からの疑問であった。それに加えて、「僕らの前に果たして岬ちゃんはあらわれるのか?いや、そうではない」というのは紛れも無い確信であって、いまだ見ぬ岬ちゃんを「どのように」獲得するのかが、実は私や私と似た感慨を持つ人々にとっての喫緊の課題であるように思うがどうか。それがフィジカルな問題として還元され得るなら良いけど私は多分そうではないし、大方の人々にとってもそうなんだろう、だから拗れるんだろう色んなモノが。どうでも良いですかそうですか。

個人的には最近適応力というか適当力が上昇しており、精神的充足>肉体的充足とは必ずしも考えないようになった、ような。端的に言えば、薬や食事の適切な摂取が如何に毎日を過ごし易くするかに気づいたという。あと宗教なりカルトにも大分寛容になった。好きにして。そういう意味で、大分ひきこもりのメンタルからは遠い位置に来たのだろうか。だから、最近はそういうものもバカにしない。そういうものの機能については良く考えるが。

というわけで、読みすすめていくうちに佐藤君とは大分ズレが出来たという話。オチもあんまり好きじゃない。作画の大岩ケンヂは結構好きなのでまたGOTHみたいなのに期待したい。