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クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

西尾維新２冊目。どうも西尾維新や舞城王太郎の小説は、言葉を自分達の側に引き寄せようそうしようとして書いているという印象が強い。だから書かれている内容そのものがあーだこーだと言ってもあまり意味は無いのかもしれない。西尾維新の場合はパッケージングも含めてのマーケティングの勝利なのかなと言う気がするし、舞城王太郎の場合はスーパーヒーローと無敵の文体をベタに用意しての勝利なんじゃないだろうか。なんて言うと、馬鹿にしているみたいだけどそうではない。このクビキリサイクルも、内容としては金田一少年の事件簿レベルの話。でも、無駄にうだうだ考えて、最後にどうでもいい、とか逃げるあたりはヲタクとしてイタイところではあって、最終的にこの本をオーケーだと言えるか言えないかは、そのイタイところを良いと言えるかにかかっている。僕は、その点では良いと言える。
ただ娯楽として、一つの本として、良いのか言えば疑問。始めから買う人を囲いこんじゃまずいんじゃないのかなぁ。