PLUTO (3) (ビッグコミック)

PLUTO (3) (ビッグコミック)

買い続けている本。

あらすじ
Act.16ではアトムの妹、ウランが登場。可愛いなぁ。Act.17からは兄を殺された過去を持つデュッセルドルフのホワイトカラーにして、KR団(ロボット廃止を求める極右団体)の構成員であるアドルフの話が始まる。法律の規定によって兄が亡くなって3年後のある朝、彼は兄の遺体を引き取りに行くのだが、そこで知人の医師にその遺体の様子を確認して貰ったことから意外な事実に気づく…。まぁ要約するのも勿体無いくらいなんで買って読んで欲しい。

あとがきが良い件
あとがきを夏目房之介さんが書いているんだけど、これが面白かった。3巻の冒頭、ウランがライオンとトラを捕まえてその件について警察に話を聞かれているシーンがあるんだけれど、実はコレ手塚版の原作にもあるエピソードなんだという。オレは話のふりの一つに過ぎないんだと思ってたけど、夏目さんはこういう話の一つ一つに反応してしまうんだという。

僕などは田鷲警視(原作では警部)、中村課長(原作では警部、主任、課長)はもちろん、犬型パトカーやウランと猛獣のエピソード(「赤いネコの巻」だったな、ウランはいなかったけど)、旧式メイド・ロボットの造形(『火の鳥』「未来篇」だな多分)とか、いかにも手塚的なキャラが、いかにも浦沢的な造形と設定になって出てくるたびに反応してしまう。

でも、ここで若い人は手塚を知らないで読んでるみたいな話に落としこまずに

年齢も背景知識も背景知識も異なる読者が、それぞれのマンガ的リテラシーに応じて読めるようになってる。

と言っている。それ以降の話の進めかたも浦沢直樹のマンガを読む時の補助線になるように書かれていて参考になった。というわけで雑誌派の人にもオススメでした。

関連
浦沢直樹 - Wikipedia
夏目房之介の「で?」