パリ、テキサス [DVD]

パリ、テキサス [DVD]

アイデンティティーと居場所を見失った男が、徐々に失ったものを取り戻していくロードムービー。記憶を失った主人公トラビス。彼は、自分がこの世に生を宿した場所、テキサス砂漠の「パリ」を探す放浪の旅に出る。それは4年前に別れた息子と出会い、妻=母親を捜す旅の始まりでもあった。
未来を生きるために現実をみつめ、過去をふり返る人間の姿が美しく描かれている。脚本は、映画・演劇界のスーパーヒーロー、サム・シェパード。監督はロードムービーで高い評価を得ているヴィム・ヴェンダース。静かな映像のなかに時折流れる、スライドギターの音色が効果的。ストーリー、音楽、映像が見事にマッチし、珠玉の作品となった。84年カンヌ国際映画祭パルムドール、国際批評家連盟賞、全キリスト教会審査員賞受賞。84年、フランス・西ドイツ合作。
Amazon.co.jp:パリ、テキサスPARIS,TEXAS: DVD

かんそう
とりあえずヴィム・ヴェンダース見よう!と思って借りた。見た日は疲れていたので2回程居眠り。その度に巻き戻した。すいません。

正直あまり楽しい映画ではありませんでした。娯楽的な要素を出来る限り削り取って、つくられている気がします。ストーリーの筋書きだけ見ればいくらでもドラマチックに仕立てる事が出来たのにそれをしないというのは、ハリウッド映画をつくる気はないという監督の覚悟なのでしょうか。もっと大人になってから見ればよかったです。

ほか、いくつか印象的なこと。

  • まずは、ドイツ人の目線で捉えられたアメリカということ。ここはアメリカなのか?どこか別の土地なんじゃないだろうか?と思いました。アメリカの映像作家ならここを写すだろうというポイントを外しているのが実に面白い。
  • 主人公は、結局家族を再生出来ずに旅立ってしまう。あれだけ放浪して探した妻を一度も目にする事なく。そこが不思議だった。
  • マジックミラー越しに相手を見るという設定が実にいやらしい。

以上。

関連
立教大学>公開講演会レポート
先日行われたヴィム・ヴェンダース氏の講演レポートです。
selimの日記(ジロリアン)
当日の自分のメモ。上とあわせてご覧下さい。