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- 作者: 古谷実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/12/23
- メディア: コミック
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ではここで一番のキモとは?それは実は自分と無関係な、だが良く分からない流れみたいなものだ。それは例えば、バイクの教習場であったり学校であったり南雲さんの部屋であったり最終的には彼が勤めている会社で起こる何がしかであって、荻野は「そこにいること」に対して驚く程淡白である。そうした妙な動機付けを徹底的に排除して、絶えずちゅうぶらりんな状態にストーリーを維持しきったのは、何かすげーなとオモタ。でもラストで荻野がふと感慨にふけるシーンは、果たしてハッピーエンド前にふさわしいのか。このシーンはこの作品にしては珍しく大分しつこいシーンである。色々あった荻野が最終的には自分の人生を肯定しちゃうという。こんなうるささは、この作品全体に置いてみるとかなり際立っている。しかも、何がしかの決定を経ることなく、何かに流されてなんとなくそう言わせてしまうのって酷くないかい、と思った。
余談。こういうゆるーい結論に連れて行くのに6巻も必要だったのかな。