代々木

駅前付近、共産党本部付近を歩く。うーん共産党。代々木と言えば共産党。今時このガチなスタイルにしびれたりするが実際のオフィスはバラックとかあばら屋ではなく割合立派なオフィス。ブルジョアブルジョアブルジョアブルジョア

冗談はさておき、代々木って一応渋谷だが全然らしくないというか新宿的な生ゴミ感に汚染されててうらぶれちゃってるな。あと駅前でしんぶん赤旗を配ってるお兄さんがいたのでもらう。某信濃町で発行されてる新聞よりはまともな事が書いてある。全体主義に感化されたのでhttp://d.hatena.ne.jp/surround/20070909/p1で紹介されていた井上章一の「夢と魅惑の全体主義」を買う。この本読むと「みなさん毎日ポストモダンしてますか?きちんと日常を相対化出来てますか?」と歩く人に話かけたくなる。全体的に論証が荒っぽいのでエッセイ的な読み物―新書のクォリティではない―だけどもムッソリーニとモダンデザイン、ヒトラー第三帝国の建築様式、スターリンアール・デコの関係性など徹底して用途の無い話題がムダ好きな自分としてはアラぶる魂を抑えきれず一日で半分くらい読んでしまった。

井上氏の語りを読んでいて今のところ唯一得心するのは、我々にとって建築一般とは本当にただのモノであるなぁ、という事実だ。

こうした「いまわしいファシズム!」とか「いまわしいコミュニスト!」とか施工した思想が違えば爆撃したくなるような物件であっても、現代から眺めれば等価な建物、ということにしか落ち着かない。そこに込められた思想的意匠もいや建築家が込めた願いも私達にはデータとしてしか認知し得ない。が、そのおかげで単にモノとしてそれらの形も楽しめる事も出来る。まぁどっちかと言えばそこに傾斜しているのですが。井上氏自身も、どちらかと言えば建築おたく的にそれらを語っているに過ぎないし。

廃墟ブームとかいうのがあったり工場群の写真が人気だったりでR25とかに特集が組まれたりするのを見れば、別にそれは高級な相対主義でも何でもなくごくごく同時代的な感性かな、とか。高速道路に乗って夜のビッグサイトとか行ったりしたなぁ。

散漫ですが、後でまた。