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- 作者: 扇智史,ワダアルコ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/02/27
- メディア: 文庫
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あらすじ
ありません。
かんそう
ありません…ウソです。あります。
物語性を否定しつつも紡いでしまう物語、という実にオタクっぽい作品に仕上がっているなぁと思いました。
まず退屈だし、娯楽的なサービスも全然無い。そのへんの文芸作品よりも余程態度は頑な。よく見れば、殺人鬼少女と不死身少女と厭世少年の性格は、そのままセカイへの対処方法となっているわけで、そこから多層的にセカイが見れれば読者としても面白かったのかもしれないけど、そこも殺人気少女と厭世少年のものの見方が微妙に地続きで不十分な結果に。これは、いくらトートロジー的世界観で誤魔化してもどうしようもないと思う。
一般的に言えるのはそのあたりか。
あとは好みの問題になりますね…(そもそもこの作品にはこれしかないような…)。僕は全然好きになれませんでした。たまに「おっ」と思う一行を見つけていいなと思ったりしたけれど、キャラクターがテンプレ的だったりぼやけてしまったり上手く像を結べなくて楽しめなかったし、「そんなに世の中が嫌なら、このキャラクターは死ぬのが自然では…」と思ったりもして…。
あとは(激しく戯言ですが)人殺しをする感覚も猫を殺すのと何ら変わりない重みしかなくて、なら猫を殺さないのは
何故かと考えるに、多分書いてる人が猫と人間じゃ場合によっては猫の方が大事だと思ってるような気がしたから。オレはそこまで勝手に想像して「じゃあ猫を殺せばよかったじゃん」と結論してしまった。完全な八つ当たりですけど。記号性のためにね、殺人という設定を入れたように読めた。
もう一つ言うと、リアルっぽく見えて実はかなりライトノベル的なキャラ造形になってしまっているのがな。まぁ。とにかく良い出会いでは無かった。
関連
限界小説評
ここではかなり肯定的に。むーでもさ、それって政治的正しさですよ…。オレは物語にそれを求めていないのですよ…。
第二次惑星開発委員会 今日のクロスレビュー : 永遠のフローズンチョコレート
普段はあんまり読まないけど…今回はココの人たちに意見が近いと思う…。