デトロイト・メタル・シティ 2 (2)

デトロイト・メタル・シティ (2) (JETS COMICS (271))

デトロイト・メタル・シティ (2) (JETS COMICS (271))

クラウザーII世として着々とデスメタル界のカリスマへと変貌を遂げていく根岸崇一。いよいよ日本インディーズ界騒乱の戦国時代へ突入!! 
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%87%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3-2-%E8%8B%A5%E6%9D%89-%E5%85%AC%E5%BE%B3/dp/4592143523/ref=sr_1_1/250-3236217-7533836?ie=UTF8&s=books&qid=1174824253&sr=1-1

メタル冒涜マンガとして長らく放置していたデトロイト・メタル・シティだったが、先日メタルオタの人達にあった時に何か普通に褒めていて意外だったので今日携帯電話を見にいったついでに買った。

この作品はメタメタル認知がしんどい、つまり僕としてDMCに対して言いうるのは「メタルを日本の現場で語ったらこんなにダサイよね(笑)」というのが本作には底流しているということであって、如何に笑えてもどこかしら萎えていたのだった。それに加えてあらゆるカルチャーに言えるのだが、外国からスタイルを借りてきたそれを日本に移植する際につきまとうこのダメダメ感をあけ広げにチクチク刺激されやがて萎える、要するにヘタレインテリ意識を刺激され萎えるので、それくらいならアニメ見て癒されてる方がマシ!というオチだったのだが。

メタルオタ達の要点は

  1. 普通に笑えます。面白いです。
  2. メタ認知なんてSINEEEEE。メタルはああいうノリありますよ。
  3. まぁ黙って2巻読もうぜ。ニヘラ。

ということらしい。

今回の流れは、クラウザー様がライブだけでなく、パンクバンドと対決したり映画に出たり、東京タワーをファックするといった感じ。クラウザー様遠征編と言える。

個人的ポイントは…この巻の最後の方で根岸(クラウザー様の本名)が同級生であり現在はラッパーKIVAを名乗っている木林とフリースタイル(?)でバトルしていたところだろうか。

少し込み入るけど、そのメタルオタの人達がオレがそこそこヒップホップを聴いている事を知っていたという経緯があったので、その時は何故薦められたのか良く分からなかったのだが、ようやく理解。

これはファック!まずラッパーがメタラーに敗北して調教されるという筋が許せん次に出てくるラッパーが経歴詐称してるっつーのは何だ実際いるけどそういう人達が本場アメリカでもこれはだなありえんいいんだよアメカ帰りつーのはラッパーが語る時の常套句なんだから流せそのへんはメタラーだって地獄から来たとか言って徹子の部屋にだって出たり笑っていいともにだって出てるだろが悪魔なのに横に並んでるタモさんの方が邪悪そうなのはどう説明するんだよダジャレとか言うなよいや言わないでライムなんだからくぬやろおおおおおおおパブリック・エネミーナンバーワン!

私怨は置いておくとして。パンクバンドとクラウザー様が対決するエピソードにしてもDMC信者の映画監督が出てくるエピソードにしても、この若杉公徳って人はおよそサブカルチャーのアイタタタな一面をみんなが分かる範囲で上手く形に出来る人だな。無論ヘビーユーザーにしてみればありえないトコはいくらでも言えそうだけど(日本的だらしなさを引き受けて現役を張ってるバンドやグループもいるわけだしなー、もう少しそっちに目を向けて欲しいなーとかとか)、門外漢が多文化を参照する際にとっかかりを作るのが上手い。手法的に、好きな人の反感を喰らうという面はあるにしても。

まとめ。女社長の方がクラウザー様より余程エキセントリック。そしてヒップホップがメタルに敗北したのでさらに萎えた。