零式

零式 (ハヤカワ文庫JA)

零式 (ハヤカワ文庫JA)

友達に借りた。

左巻式を読んだ時には舞上王太郎なサムシングを感じたが、今回はまっとうに面白いぞ。この人の日本語の壊し方がいいんだよな。見開き2ページ全面「壁」の字で埋めたりとか(前もやったか…)、ヘンなセリフ回しの後の同じ掛け声の連呼とか、妙に文字の視覚効果に異様な集中を示している人だ。

そして笑える。夏月が何を逃れるところもいいけど、全体的にニヤニヤしながらタイプしてやがるなーというのを感じる。いや、それならもっと早く書きあがるか。

青春小説というか力が入りすぎなSFノリだった。ラスト付近で色々と仕掛けてみたところはあまり響かなかったけども、このノリは好き。とりあえず会ったら千円上げたいが今は何してるんだろう。