GUNSLINGER GIRL 8
- 作者: 相田裕
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2007/03/25
- メディア: コミック
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そうした不安定さは端的な描写に留まらずに全体に蔓延していて、唐突にキャラクターの過剰な感情表現が顔を除かせたりすると、色々と伏線が張られているだけに、浮いてるようにも見えるし、わざとやっているのだとすると、僕の読解力は超えている。
とは言うものの、そうした分からなさもまた買い続ける動機になっているのでそれは良いのだが。
それにしても、ガンスリにおける担当官達の脆さって何なんだろう。今回のアレッサンドロも結局はぺトラに寄りかかる事を選んでいるように見えたし、ジョゼは死んだ妹をナンリエッタに重ねているし、ヒルシャーは過去の罪悪感をトリエラの存在によって振り払おうとしているし、また贖いの対象にしてしまっている。この作品に出てくる男性は醜くく、そして弱い。自己を律しているように見えたサンドロまでもが多くの担当官達と同じ徹を踏むのを見て、肩から力が抜けていくようだった。
ガンスリが気持ち悪いという感情を催させるのは今に始まった事ではないが(それはそのまま魅力でもあるのだし)、アレッサンドロとぺトラの最後のやりとりは、何か字句どおりに読めずに、むしろ何か惨いシーンを見ているようでもあった。
そういえば、今回はあんまり車が出てこなかった。BMWのX5とアルファロメオ147と前回出てきたスマートだけ。もっと色々出してくれんかな。