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- 作者: 飛浩隆
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 文庫
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一番良かったのはイヴというキャラクターがネットをかけ巡っている間のシーンだったかなぁ。何かネタバレさけつつ言うの難しいんだけどネットと融合して気持ち良いみたいなアレがあってでも実はその全能感は裏があるんですよーという全然解説になってないけどそんなシーンが。何かうーんSF作家というイメージに偏見があって、要するにゴリゴリ理路をとく人か神林的超文体メタフィクションみたいな人かどっちかだろうというのを未だに引きずってまして。で、後者は苦手。何故かというと、前者は理路に追いつかなくなった時点で単語のつながりと大系を覚えてしまえば読めるていると勘違いさせてくれるが、後者はそれを許さない。読めていると勘違いしていたら、ああ、その勘違いすら勘違いかオレは何を読んでいたのだという気に何度もさせられるので。だからあれらを好む人は超インテリだと思っている。これの場合はどっちかとえば後者なんだけど文体が海外小説っぽいので、リーダブルだった気がする。ムダにそれらの類を読んでるので。
あと、仮想リゾートという背景を使ってマンディアルグの「満潮」をやってみたい、とかね。
http://unknownmix.exblog.jp/4310690/
SF作家でこういうインターフェイスを創れる人がいるってのは収穫だった…かな。あと後ろめたいもの読んでるなーという感覚は久しぶりでそれも良かった。続きモノなんで次にラキッド・ガールを読んでから感想とか追記したい。