この前日記を書いて以来気になっていたPLANETSvol.4http://www.geocities.jp/wakusei2nd/p4.htmlを一昨日新宿で買う。お目当ては実は宇野常弘と仲が良い東浩紀のロングインタビュー。僕には東浩紀萌え期が定期的かつ衝動的に巡ってくる。正直気持ち悪いなと自分でも思う。勿論、東大卒で30過ぎのオタク評論家に萌えているわけではなく、彼の紡ぐ文字及び評論に萌えているはずなのだが。あと、ISBNが無いのでAmazonには登録されて無い。Amazonも同人誌販売とかやったらいいのに。

援助交際肯定文学その他

うーん、AIRをマチズモ礼賛の物語として読む宇野氏はなんて内罰的な。で東氏は「家でマスかいてろ」みたいな評論だからというし。永遠の平行線。私の中の東浩紀読者(なんて実際オフラインでの読者の知り合いなんて10人もいないんですが…)は、多分文系中〜高偏差値の男性オタクでかつインテリ風の大学院生とかいうイメージなんだけど、宇野氏の中では読者=エロゲーと哲学しか話題のレパートリーに無い人=非モテが統一イメージのようだ。私にはエロゲーと哲学がメインレパートリーになっている人と非モテ革命を志向している人は全然重ならない。いるかもしれないけど。ただ、はてなダイアリーを擬似コミュニティとして捉えれば成立しそうではあるなぁ。これははてなそのものへの批判なのだろうか。

東理論は人気のあるドラッグ

「ナイーブであることが、もっともベタな構造を強化している」という。何かなー僕はオタク作品評論はあんまり読んでいないのであまりピンとこないのですが、オタク文化からロジックとして高いパフォーマンスを引き出してみて、「僕の作品に対する評論と読んでいる人の実存は知らん」というのはナイスフィッシング!だと思った。良くやった。まぁ冗談はともかく情報自由論とか郊外とかその近辺の話ばっかり見ていると東理論がオタクという集団についてそんなに大したもんではないというのは伝わるけど…というかよしんば「AIR論」で涙な人がいたとしても、そういう人は表には出てこなそうだなぁ。

その他の記事も含めた雑感

  • 結論からすれば私は宇野常弘の仮想的ですら無かった事が分かったので絶望した!というところか。
  • 名言が色々あり過ぎたが「俺はロリコンだけど年上と結婚したぜ」は中でも絶品。や、本人談ではないですよ。
  • 東浩紀が指し示しているオタク」と「東浩紀を読んでいるオタク」は違う。多分前者は東浩紀の名前を知っていてもあんまり興味が無いか、ほとんど知らないか、全然知らない。後者は学者としての彼に興味がかなりあるか、エロゲ評論家としておっかけているか、思想家として表敬している。ジーザス。結局今回のインタビューってそこが平行線だったんじゃないかなーと思った。
  • 同人誌にしては分厚い。
  • 宇野氏の基本的な態度、それはバトル。何でも戦闘力換算。つまりそこには程度問題だけが広がっている。だから誰が優れているとかではなく、このモンスターをどう使うかみたいな話にしかならない。だから彼は誰にも彼にも罵倒語すれすれの釣り芸で相手を撹乱するみたいだけど、それは彼の中では自然。腕力の強いモンスター、魔力の強いモンスター、体力のあるモンスター、それをマッピングしているだけ(多分ムカつかされる人がいるのだとすると、彼のレトリックが「おやおやそんな戦闘力ではもうのびしろなんてありませんねぇ…」というスタイルだからだろう)。
  • 評論家及び作家マッピングが便利。僕は第二象限だろうな。なになに…恋愛至上主義で教室の女子に話かけられないうえに「ガンスリンガー・ガール」ごときに萌え狂って行き場のない性欲を持て余している…だと。失敬な。
  • 眠い。