おいしんぼファッション編。電車で読むのにちょうど良いので買った。吹き出しで生地を指し示してくれないとそれがフランネルなのかツイードなのかビキューナなのか分からないけども、欧米のクラシック概念を叩きこんでやろうというその姿勢。ギャラリーフェイクを読んでた時も思ったけど、やっぱり芸能or芸術に言及していくジャンルって何だかムズイっすね。マンガとして。感想とか書いた途端に、例えば「ファッション」というカテゴリーで言えば、「いやそもそも日本人だし欧米の概念マルパクする必要なくね?」とか「そもそも日本暑いんでクラシックスーツフベンスギデース」とかそもそも論が噴出しがちというか。だから「エレガンテ」とか「フェイク」とかマジックワードでそのヘンをごり押していく、ストーリーの推進力が必要。有無を言わせないパワーが必要なの。

こういう一話完結ものの面白さだったり良さってのは、大体同じストーリーで前回を見逃してしまってもまた気軽に読むのを再開出来る怠惰な読者に優しいところだけど(週刊ベースで読む人にとってはそんな気がする、あくまで想像)、単行本で読む人にとってはそれが逆にくどい、と百年前から既に指摘済みな事実を敢えて今言ってみる。だからあれなのね、毎回小ネタを取り入れる事でそのくどさを何とか脱臭しようと試みる。実はそこが大事。きっと毎回挿入される小ネタ探しって苦労すんだろうなぁとか思った。そう意味で何かこういうシステマチックなマンガって結構作るの大変だよね。子供のころは
水戸黄門ってほんっとにクダラネェと思っていたけど今になって水戸黄門メソッドのありがたみを知りました。ええ。今でも水戸黄門そのものはつまらないと思いますが。